うどんこ病(うどんこびょう)

うどんこ病は葉などに白い粉状の菌叢を生じる糸状菌病です。比較的乾燥した条件でも多発し、病原菌の寄主範囲は作物ごとに異なります。

30秒で分かる うどんこ病

1白い粉状の病斑

葉や茎の表面に白い菌叢が広がります。

2乾燥条件でも発生

高湿度だけが原因ではありません。

3作物ごとに菌が異なる

同名の病害でも寄主範囲を確認します。

4初期に総合防除

抵抗性品種、環境管理、登録農薬を組み合わせます。

うどんこ病とは

うどんこ病は、葉・茎・果実などの表面に白い粉を振りかけたような菌叢を生じる病害の総称です。病原体は糸状菌ですが、作物ごとに寄生する菌の種類や系統が異なります。白い病斑が広がると光合成が低下し、葉の黄化や早期枯死、果実品質の低下につながります。

主な症状と見分け方

初期は葉面に小さな白い斑点が現れ、進行すると粉状の菌叢が面状に広がります。キュウリでは葉表を中心に現れやすく、イチゴでは葉裏、葉柄、花、果実にも症状が出ることがあります。葉脈に区切られた角張った黄斑や、葉裏の灰白色から灰紫色の菌叢が主体なら、べと病など別の病害も疑います。

発生しやすい条件

うどんこ病は、多くの病原菌と異なり葉面に自由水がなくても感染・増殖でき、比較的乾燥した条件でも多発します。適温や好適湿度は作物と病原菌で異なりますが、施設内の乾燥、昼夜の温湿度差、日照不足、通風不良、密植、窒素過多による軟弱な茎葉は発生を助長します。「多湿だけが原因」と判断しないことが重要です。

被害と観察のポイント

白い斑点が少ない初期に、下葉・中位葉・生長点付近を定期的に確認します。病勢が進むと古い葉だけでなく新葉へ広がり、受光面積が減って草勢や収量に影響します。似た症状を薬害、ハダニ類の吸汁痕、べと病などと区別し、病斑の表裏と広がり方を確認します。

防除の基本

  • 抵抗性品種または耐病性品種を利用し、健全な苗から栽培を始めます。
  • 密植と窒素過多を避け、整枝・摘葉・誘引によって受光と通風を確保します。ただし、過度な摘葉は株を弱らせるため避けます。
  • 発病葉は早期に除去し、圃場外で適切に処分します。病徴株を扱った手指や刃物から他株へ広げないよう、作業順序と衛生を管理します。
  • 農薬は作物と病害に登録のあるものを、ラベルの希釈倍率・使用時期・回数に従って使用します。薬剤抵抗性を避けるため、同じ作用機構の連用を避けます。

作物ごとの違い

「うどんこ病」という同じ名称でも病原菌の寄主範囲は同一ではありません。例えばキュウリに発生する系統とイチゴに発生する系統は異なるため、他作物から必ず感染すると一括りにせず、対象作物の病害として診断・防除します。

参考資料

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