蒸散(じょうさん)

蒸散は、植物体内の水が主に葉の気孔から水蒸気として失われる現象です。葉温調節や根から葉への水移動に関わり、日射、飽差、風、葉面積、根域の水分条件によって変化します。

30秒で分かる 蒸散

1主に気孔から放出

吸収した水の多くは葉の気孔を通して水蒸気になります。

2葉温を下げる

蒸発に伴う気化熱によって葉を冷やす働きがあります。

3飽差と日射で変化

乾燥、光、風が強いと増えますが、気孔閉鎖で抑えられることもあります。

4根域と併せて管理

蒸散需要が高くても根から供給できなければ水分ストレスになります。

蒸散とは

蒸散は、植物体内の水が主に葉の気孔から水蒸気として大気へ出る現象です。葉の表皮からも少量は失われます。蒸散量は植物側の気孔開度や葉面積と、日射、温度、湿度、風、根域水分などの環境条件の両方で決まります。

蒸散の役割

水が葉から失われることで、根から葉へ向かう水の流れが生じ、溶けた無機養分の移動にも関わります。また、水の蒸発に伴う気化熱は葉温を下げます。ただし養分吸収は蒸散量だけで決まらず、根の活性、培地条件、各元素の移動特性も影響します。

蒸散を左右する条件

日射が強く、空気が乾き、葉面付近の風が増えると蒸散需要は一般に高まります。飽差は空気の乾き具合を示す重要な指標です。一方、水不足や過度な乾燥で気孔が閉じると、蒸散とCO₂取り込みが低下します。温度と相対湿度だけでなく、作物付近の飽差、日射、風、根域水分を併せて見ます。

多過ぎる・少な過ぎる場合

根からの吸水が蒸散に追いつかないと、萎れ、気孔閉鎖、光合成低下、果実や新葉へのカルシウム供給不足などのリスクが高まります。反対に蒸散が極端に少ない状態が続くと、養水分の移動が鈍り、結露や病害に適した多湿環境を伴うことがあります。

栽培管理への活用

施設栽培では、灌水、換気、加湿、遮光、循環、暖房を組み合わせ、急激な環境変化を避けます。灌水量は蒸散需要だけで決めず、培地水分、排液、EC、根の状態、生育段階を確認します。蒸散の適正範囲は作物や作型で異なるため、同一圃場での継続記録を管理に生かします。

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